東京演劇集団風<俳優・スタッフ>入団要項

劇団概要

〈今、なぜ演劇なのか、この時代、この社会において演劇の為すべきことは何であるか〉という問いとともに、1987 年、東京演劇集団風を創立。
 劇団の主な活動として〈レパートリーシステムによる劇場での上演〉〈海外交流〉〈バリアフリー演劇〉〈青少年を対象とした全国巡演活動〉を行っています。
 1999 年、東京・東中野に拠点劇場〈レパートリーシアターKAZE〉を建設。理念・形にとらわれることなく、自由な精神を持って、「舞台と客席」の相互の交感のなかで演劇の本質を発見し、質の高い実践を目的とした〈レパートリーシステム〉を取る劇場として、本格的な活動を開始しました。
 同時に群馬県みなかみ町に、専属の俳優・スタッフのワークショップの場、またレパートリー作品のストックヤードも兼ねた"月夜野アトリエ演劇工房"―思考し、実践を重ね、演劇の根幹と向き合う場―を併設。
 レパートリーシアターKAZEは、劇団専属劇場の特色を活かし、20世紀を代表する亡命作家ベルトルト・ブレヒトや現代作家マテイ・ヴィスニユック(ルーマニア出身・パリ在住)の作品などの新作・レパートリー作品を柱に上演活動を展開しています。
 2003 年、《ビエンナーレKAZE 国際演劇祭》を開催。ヨーロッパをはじめとする多国間による演劇人との交流、共同制作は今なお続き、現代演劇の可能性を追求しています。その協働から生まれた作品は、青少年を対象とした全国巡演活動での鑑賞へとつながっています。
 2019年、〈バリアフリー演劇〉の上演活動を開始。これまでの演劇の舞台を、目が見えない人たちや耳の聞こえない人たちとも一緒に同じ空間を共有できるように―バリアフリーという課題を舞台の構成上の付属的要素としてではなく、演劇形式そのものの本質として―舞台づくりを試みています。
 レパートリーシステムによって観客とともに創り上げた作品や、海外の演劇人との共同制作によって生まれた作品・バリアフリー作品が、全国巡回公演や、海外で上演され、またレパートリーシアターKAZEで上演される―この循環のなかで、私たちの演劇的試みを深化させるとともに、観客に対して自在に、そして舞台に対して意欲的に、創造活動を展開していきたいと考え、2019年現在、年間約250回の上演を行っています。

 東京演劇集団風が思考し、実践を重ねる演劇。それは"新しい演劇の実践"ではなく、社会とその社会を構築する人々、つまり"現代と演劇の新たな実践のための演劇"の探求です。


名称
株式会社東京演劇集団風
劇団員構成
代表 柳瀬太一 芸術監督 浅野佳成ほか30名(俳優24名 スタッフ6名)
劇団付帯施設
専属の拠点劇場〈レパートリーシアターKAZE〉 東京・東中野
月夜野アトリエ演劇工房 群馬県みなかみ町・月夜野
所在地
〒164-0003 東京都中野区東中野1-2-4 TEL.03-3363-3261 FAX.03-3363-3265
E-mail:info@kaze-net.org URL://www.kaze-net.org
拠点劇場〈レパートリーシアターKAZE〉東京・東中野

拠点劇場〈レパートリーシアターKAZE〉東京・東中野

〈レパートリーシアターKAZE 劇場内観〉東京・東中野

〈レパートリーシアターKAZE 劇場内観〉東京・東中野

〈アトリエ月夜野演劇工房〉群馬県・月夜野

〈アトリエ月夜野演劇工房〉群馬県・月夜野

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入団要項

劇団は演劇を学び、将来、舞台芸術に携わりたい人、または入団を希望する人を対象に、下記の要項にて実習生・研究生の募集を行います。

東京演劇集団風 入団要項

※"応募用紙"をダウンロードし、用紙に記入のうえ顔写真を添えて、作文「私と演劇」
(400字3枚以上)と一緒に劇団に提出してください。(郵送可) ⇒応募用紙ダウンロード

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実習生について

 舞台経験の有無は問いません。将来、俳優およびスタッフとして舞台芸術に携わりたい人のための養成・育成のための"実習"です。1年の実習期間を経て、その実績が認められた人は、希望により研究生となります。

実習生

2012年度 実習生卒業公演
マテイ・ヴィスニユック作/浅野佳成演出
『戦場のような女
あるいはボスニア紛争の戦場のような女の性について』
倉八ほなみ(2017年入団)/髙階ひかり(2015年入団)

実習生

ウィリアム・シェイクスピア作/ペトル・ヴトカレウ+浅野佳成演出
『ハムレット―to be or not to be』
佐野準(2006年入団)

応募資格
東京演劇集団風の芝居をみていること。15歳以上
実習期間
1年間
実習および指導方法
劇団の創造活動に参加し、実践を通して『演劇』を学んでいく―というのが基本的な方針です。
また俳優志望の人には、劇団の演出家・俳優がその指導にあたります。
主な実習課程

*リーディング

*実習発表

*〈動き〉と〈身体〉のためのワークショップ等(発声・演技のための表現の指導もこのワークショップで行います)

*全国巡演活動の参加(ギャランティは保障されます)

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研究生について

舞台実績・経験がある人で、入団を希望する人を対象に募集を行います(俳優およびスタッフ)。
演劇について学び、実践の場で演劇活動〈俳優・スタッフ〉を行うための"研修"制度です。
〈3 カ月の研修期間〉と最長3 年間の研究生としての劇団活動の期間を経て、その実績が認められた人は、劇団員として入団が認められます。
また3 年間の期間を経ず早期入団を希望する場合は、年度末の面談・劇団総会での承認を経て入団が可能です。

応募資格
風の芝居をみていること。18歳以上。3年以上の舞台経験がある者、または高校の演劇科および専門学校、俳優養成所、大学の演劇科で一定の演劇教育を修了した者、およびそれに同等する教育課程を有した者(高校演劇部経験者も指導者の推薦状があれば受験可能です)。
活動内容と基本方針
〈研究生〉の劇団における活動は、劇団員とほぼ同じ活動です。

◎リーディングや〈動き〉と〈身体〉をテーマとしたワークショップおよび上演現場での研修を3カ月間行い、その後、劇団の創作活動、上演活動に参加します。

◎また劇団の演出家・俳優による研究生のためのリーディング発表や作品の上演など、演技や舞台制作のための指導を行うと同時に、劇団の上演活動の実践とゼミナールなどを通して「演劇と社会」「演劇の本質」など、「今、人々にとって演劇とは何か―」を学び実践していくというのが基本的な方針です。

◎3カ月間の〈研修期間〉を修了した研究生には、研究費として月額8万円が支給されます。また全国巡演活動参加時のギャランティは保障されます。

◎〈研究生〉は劇団活動に参画し、俳優・スタッフ(演出も含む)として、東京演劇集団風の演劇活動に携わりたい人の育成を目的としたものです。

研究生

マテイ・ヴィスニユック作/浅野佳成演出
『ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎』
白根有子(1999年入団)/栗山友彦(1998年入団)

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試験内容 実習生・研究生ともに

1次募集
毎年度8 月

2次募集
毎年度2 月
  ―詳細は劇団までお問い合わせください

応募方法
劇団ホームページから"応募用紙"をダウンロードしてください
用紙に記入のうえ顔写真を添えて、作文「私と演劇」(400字3枚以上)と一緒に 劇団に提出してください(郵送可)

試験内容
面接
*スタッフ希望の方は、自身の作品か実績となる資料を持参してください

受験料
なし

合格発表
後日、郵送にてお知らせします
合格時入所金などはありません

場 所
東京演劇集団風〈レパートリーシアターKAZE〉で行います

※実習生・研究生ともに月謝・実習費などは無料ですが、プロの舞台に立たせるための活動内容です。〈演劇に携わる〉というはっきりとした意志を持ってきてください。

※実習生・研究生ともに原則としてアルバイトは禁じられます。

※なお、劇団の実習生・研究生は舞台俳優・舞台スタッフ育成のためのものです。マスコミ・声優等、いわゆるタレント志望の方を対象とした募集は行っておりません。

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劇団員について

劇団員は芸術監督と専属契約を結び、年間8~10作品、250ステージ程の公演(レパートリーシアターKAZE、全国巡回公演等)及びそれに関わる活動に出演、参加します。
年間の活動に対して、所定のギャランティが支払われます。

劇団員

サン=テグジュペリ作/浅野佳成演出
『星の王子さま』文化庁「文化芸術による子供の育成事業
―巡回公演事業―」の舞台

劇団員

ライル・ケスラー作/浅野佳成 上演台本・演出
『Touch~孤独から愛へ』
全国巡回公演の舞台

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東京演劇集団風の主なレパートリー作品

ベルトルト・ブレヒト作
肝っ玉おっ母とその子供たち ―あとから生まれてくる人たちに
三文オペラ
マハゴニー市の興亡
乞食 あるいは 死んだ犬
第三帝国の恐怖と悲惨
セチュアンの善人
コーカサスの白墨の輪
マテイ・ヴィスニユック作
ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎
フランクフルトに恋人がいるサックス奏者が語るパンダの物語
戦場のような女―あるいはボスニア紛争の戦場のような女の性について
ニーナ あるいは剥製のかもめの脆さについて
なぜ ヘカベ
母が口にした「進歩」その言葉はひどく嘘っぽく響いていた
記憶の通り路―孤独に苛まれている老婦人には気をつけて
アントン・パーブロヴィチ・チェーホフ作
かもめ
三人姉妹
桜の園
サン=テグジュペリ作
星の王子さま
ライル・ケスラー作
Touch ~孤独から愛へ
松兼功 作
ヘレン・ケラー ~ひびき合うものたち
ウィリアム・シェイクスピア作
ハムレット ―to be or not to be
ブライアン・マキャベラ作
ピカソの女たち~オルガ
アルベール・カミュ作
異邦人
サミュエル・ベケット作
ゴドーを待ちながら
劇団員

ベルトルト・ブレヒト作/江原早哉香演出
『コーカサスの白墨の輪』

劇団員

マテイ・ヴィスニユック作/江原早哉香演出
『母が口にした「進歩」その言葉はひどく嘘っぽく響いていた』

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受賞歴

2004年 第11回湯浅芳子賞・戯曲上演部門
『肝っ玉おっ母とその子供たち』、『冬』などの舞台成果
2004年 第4回倉林誠一郎記念賞・団体賞
レパートリーシアターの確立を目指し特色ある世界演劇祭を実現した成果
2004年 第11回読売演劇大賞個人賞 辻由美子
『肝っ玉おっ母とその子供たち』『ゴドーを待ちながら』
2005年 フランス共和国芸術文化勲章シュヴァリエ受勲
日本の子どもたちに対する『星の王子さま』の上演の功績と日仏を繋ぐ上演活動に対して
2007年 バコビア市民劇場(ルーマニア・バカウ市)主催 一人芝居の国際大会「第2回ガラ・スター国際演劇祭」に辻由美子が演じる『ピカソの女たち~オルガ』が招待参加、最優秀大賞受賞
2019年 第20 回テアトロ演劇賞受賞 『記憶の通り路』ほかの上演に対して

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先輩からのメッセージ

 
髙階ひかり〈2012年度研究生〉
演劇との出会い
倉八ほなみ〈2012年度実習生〉
風という場所、歩み続ける中で
蒲原智城〈2013年度実習生〉
風との出会い
石岡和総〈2016年度実習生〉
私の芝居の原点
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